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「許しません!」とマーマは言った。

Evgeni Plushenko - 2005 Worlds - SP - Moonlight Sonata

ジェーニャが2005年のモスクワworldを棄権する前のSP。気持ちが辛い時に見返す。

少し前に、EVGENY PLUSHENKO FAN PAGEに上げられた、自伝15章「僕はリストから削除された」の翻訳記事に、この時の顛末が記されている(Arteさん、いつも翻訳ありがとうございます)。予想以上に辛い内容に、ファンの間でちょっと話題になっていた。

医師がなぜか鼠蹊ヘルニアを発見できず、ブロック注射も効かなくて、しまいに動物用の麻酔(だっけ?)を打ち、這うようにリンクに来ての演技。でも最後に酷い顔色でお礼を言って、笑顔さえ浮かべるんだよね。気高くて胸が締め付けられる。
それなのに、マスコミや協会から「勝負から逃げた」と糾弾されるなんて、酷いよな。

たった一度の敗北や失敗で、過去の栄光は忘れ去られ、袋だたきにされるなんて、ジェーニャは何て怖い世界に生きてるんだろうって思う。 風評って残酷だよね。言葉で血は流れないけど、人の心を簡単に殺すことができる。

こういう悲しい事を見たり聞いたりする度に、自分であちこちからチェックしていない物事に対しては、可能な限り口をつぐもう、と誓う私。無自覚に残酷な人間にはなりたくない。もともと大した情報収集能力を持ち合わせていないから、いきおい寡黙になっちゃうだろうけど、まあいいよ。悪い噂話に時間を費やすほど、人生長くないもんね。

それにしても、物事の岐路でジェーニャのマーマが口にすることはいつも正しい。この時も、ジェーニャの選手生命に関わるような危機を察知して、「アレクセイ・ニコラエヴィチ、あなたがどう望んでいようと、私は彼が滑るのを許しません!」(Arteさん訳)とミーシン先生に言い放ったそうな。不謹慎な感想だけど、このくだりは「めちゃかっこええ~」と思った。

どんな時だって息子を全力で守る母親なんだけど、単に息子に甘いんじゃなく、言うことが真っ当なんだ。周りのどんな大人よりも、連盟のお偉いさんなんかよりずっと。そこが素敵だって思う、さすがだよマーマ!

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プルシェンコ」カテゴリの記事

コメント

嬉し恥ずかし楽しい金色おパンツから入って、
次が
http://video.mail.ru/mail/mitra0280/50/61.html
だった私には想像も出来ない世界。
そんな時があったからこそ今の彼が居るのだけれど、
マーマはいつだって愛してくれてるんですね。
母として見習わなければ・・・と思うものの、
私は余りに俗物的過ぎ。

こんにちは。その翻訳記事読んだ時ジェーニャの痛みを想像して、あいたたた!と体中押さえてしまいました。心痛にかんしては、想像すると本当に辛くて、考えるのを放棄したほど…。こんな世界にいたら、そりゃあ信頼できる家族(妻子)も欲しくなるわなと…。

ブロック注射が効かないって悲惨ですね。あれは注射自体がものすごく痛いということだし、覚悟して打つものなのに、それが効かないって何事かと。そこまで犠牲を払って戦いたいものなのか、そこまでの犠牲を払って彼はあんな演技を見せてくれていたのかと、あまりのことに絶句して畏れで震えました。演技以外で彼に感銘を受けたのは初めてです。あまりにレベルが違う世界の話ゆえ「プルが頑張ってるから自分もがんばろ~」とは思わず、ひたすら畏れ入りかしこまるばかりでしたが… アワ((゚゚дд゚゚ ))ワワ!!

子供の頃は、虐めと戦い、大人になってからも、痛みとマスコミ相手に戦い続けた彼がとても痛々しくもあり…すべてを演技で昇華する姿に涙してしまいます。

今季の挑戦がすべて上手くいきますように、と
願うばかりです。

それにしても、タチアナという名の女性は懐が広くて
器が大きい人が多いのでしょうか。
ジェーニャのママとタラソワに似通った部分が多々あるような気がしています。

壮絶過ぎて、本当に言葉もありません。重たい塊を飲んでしまったみたいで……。
プルシェンコは、スケーターとしてだけでなく、人間としてもすごく強い人だといつも驚かされます。悩む時も、人を恨むとか人生を呪うとか、そういう方向性ではなく、あくまで自分自身との戦いだと考えて、苦しみに打ち克っていこうとしますよね。苦しみの受け止め方が真っすぐで崇高な感じすらします。スケートの天才としてだけではなく、人間としても尊敬してしまいます。
ファンとしてプルさんを支えたい、という思いが、プルシェンコ本人にとってどれほどの意味があるのかわかりませんが、今回、前人未到の挑戦を始めたプルさんを、どんな結果になろうと最後まで応援したいと改めて思いました。プルさんが怪我に苦しまずにこれからの数カ月を乗り切れるようにお祈りしています。

ご来店&コメントありがとうございます!

>ぷるぷる様
どんなに観衆に引かれても、この役に入って最後まで演じきるのもなかなか壮絶かと(笑)。しかし、ベイビーと肉襦袢を混ぜようなんて、どんなにイカレタ頭が考えたんたろうか。これでジェーニャは、ある意味完全にキャンデロロを超えたと思いました。
>私は余りに俗物的過ぎ。
何をおっしゃる~。誤解を恐れずに言えば、世の母親は俗物的な存在だからこそ、いつも強く正しくいられるんだと思います! 名や体ばかりにこだわる偉そうな輩(本当はこっちがよっぽど俗物ダ)より物事の本質をちゃんと分かってる。ジェーニャのマーマだって、きっとそうに違いない。

>キノコqueen様
おやHNが活用形に(笑)。
いろいろ話は聞いていたけど、今回の翻訳でその壮絶さが少し理解できた気がします。脚の付け根だけでなく体中に凄まじい痛みを抱えて、あんな演技をしていたなんて。
>そこまで犠牲を払って戦いたいものなのか、そこまでの犠牲を払って彼はあんな演技を見せてくれていたのかと
ね、何なんでしょう。ファンのため、ロシアのため、三枠のため? ロシアは肝心な時に、ちっともジェーニャを守ってくれませんが。このスポーツは一体誰のためのもの?という怒りが湧いてきます。私も自分の人生で彼の域に達することはあり得ないと思うんだけど「あそこまで痛めつけられて、笑える人って何だろう。打ちのめされて、もう一度戦えるって一体何なんだろう」って毎回考えてしまいます。
全然話は違うけど、ガチ君SP1位みたいですね、ヤター!LPも頑張って欲しいですね。

>ぷる子様
本当に彼の人生って、呆れるくらい戦いの連続ですよね。ある道に圧倒的に秀でる者が、叩かれずに生きていくことは無理なんでしょうか。悲しいことや苦しいことを全部受け入れて高みを目指す、あの強さは一体、どこから出てくるのか知りたいです。
>ジェーニャのママとタラソワに似通った部分が多々あるような気がしています。
確かにそうですね! 強くて厳しくて、根っこにあるのは海のように深い愛情で。売り出し中で天狗になりかけたジェーニャを、地面に引き下ろした手腕も見事でした。
ロシアの肝っ玉母さん! ecoさんの所の翻訳記事の続きも楽しみですねー。

>ぐりしぇんこ様
>悩む時も、人を恨むとか人生を呪うとか、そういう方向性ではなく
本当にそうですよね。もっと苦しいって言ってもいいんだよ~っていう痛ましさも感じますが。実はヤグの「オーバーカム」を読んだ時、ジェーニャの自伝にも周囲や環境への恨み辛みが並んでいたらイヤだな、とちょっと思っちゃったんですけど。そうじゃなかった。
もちろん原語で読んでいる訳ではないし、ジェーニャがどこまで自分で書いたかも分かりませんけど、あるがまま、感じたままを飾らず、率直に綴っている感じがして好きです。凡人には想像もつかないような厳しい世界を生きているのに、どこか淡々としてるところも。だからこそなおさら、読んでる者にその壮絶さが迫ってくるわけですけど。
…ジェーニャの強さの秘密はそのあたりにあるのでしょうか。
本当に、これからの数カ月は怪我がなく言って欲しいですよね!悔いなく、自分の演技が出来るように。

http://www.youtube.com/watch?v=lqEjsRlVAqk
http://www.youtube.com/watch?v=HKaOg7A0UYQ
俗物母さんは何でもオサエテます・・・
TomのnotesS×× Bombnotes
JBのnoteLiving in Americanoteも毎日聞いてます。
20年来の友だちにプルさんのことを話したら
”何年も昔、ファンだったスケーターが居て・・・
もう名前も忘れちゃったな~。
ロッキーのテーマで入って来てね・・・うんうん”
がび~ん私が全然スケートに興味なかった頃
既に面白い人(違うっ)を発掘していたなんて。
同じ路線の人(更に違うっっ)が好みなの?
知らなかったよ?みたいな気がしました。
*伊藤みどりさんの発言に注目happy02

いつも楽しく拝見させて頂いてます。
下記の動画もし見ていたなら申し訳ないのですが。。。よろしければご堪能下さい。
http://video.google.com/videoplay?docid=-9107493510069881419&hl=en#
http://video.google.com/videoplay?docid=-5475701612943421444&hl=en#

>ぷるぷる様
ロロってば「エライ人」出てたんですね。知らなかった!
長野がきっかけで一時ちょっとハマッテしまい。ちなみに連れ合いは、男のクセに彼のファンです。…っていうか正確には、ダルタニアンのプログラムのファンかな。最近またYouTubeやらニコニコやらで観られるようになって、改めて日本女子の熱狂ぶりがすごかったんだなあって思います。
みどり発言、当時ライブで観てて「ありゃ」とずっこけた記憶が(笑)。でもみどりちゃんらしい。大好きだ~!

>amippi様
初めまして!ようこそいらっしゃいました。

わわわわ、この動画何ですか?? 知りませんでしたよー教えてくださってありがとうございます! ごめんなさい、今ちょっと30分ある動画をじっくり観る余裕がないので、チラチラと拝見したんですが、トリノ前あたりに作られたドキュメンタリーか何かでしょうか?もしご存じのことがあれば教えてくださいませ。まずは取り急ぎ、お礼申し上げます!!

某掲示板で発見したのです。
生い立ちのドキュメンタリーのDVDらしいです。
このドキュメンタリーは当時TVでも放送されたらしく「Endless Duel」という題名だった気がすると書いてありました。
こちらを見て私も生プルちゃん見ようかと、テレコム杯のツアーの資料を取り寄せたんですが、決断できなく。。。
emizhenyaさん凄いです!
下記は参考までに。。。
携帯はエリアの件があるので解りませんが、7月にフランスに行った時は(ちなみに私はdocomoです)文字数に関係なく日本に送信は1通100円だったと思います。
宿泊ホテルがインターネット使用可能だったので、主人はノートパソコンを持参してホテルの部屋でインターネットを使用してネットをしていました。
日本と違い契約して時間で課金されました。
ロシアはどうなんでしょうか。。。

>amippi様
おはようございます。
おお、情報どうもありがとうございます!「Endless Duel」って、何か激しくて切ないようなタイトルですね。見たことのあるシーンがいろいろ出てきますが、これが出典だったのでしょうか。ロシア語分からないけど、またじっくり観てみます。
携帯電話、ネット…。旅慣れている人には常識なことでも、海外音痴&モバイル音痴の二重苦な私にはからっきしなことばかり。これから携帯会社にも問い合わせて、いろいろ勉強してみます。本当にご親切に、ありがとうございました!

昨日も書き込んだのですが、送信しなかったのかも?
なのでもう1度。
↓2005年に受賞したドキュメンタリーみたいですね。
http://www.sportsfilm.ru/article/31/

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