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天上のニジンスキー、ふたたび。

私がジェーニャにどっぷりはまるきっかけとなった、2004年のロシア国内戦の「ニジンスキーに捧ぐ」の演技。一体何度観たか分からないぐらいだけど、高画質でもう一度。

Evgeni Plushenko - Tribute to Vaclav Nijinsky

2003-2004の「ニジンスキー」シーズン、怪我を負いながら滑り続けたジェーニャはとても不調だった。試合内容もバタバタで、うっかりザヤックでGPFを落としたり、欧州選手権では怪我を悪化させて(本人は精神的な要因だと?)自爆演技になったり。Worldでも、最後のジャンプの前にツルリと転けて、薄氷を踏む連覇になったり。ワールドの動画を観てみると、ジャンプ構成はすごいみたいだけど調子の悪さがありありで、いつも発せられる覇気のようなものがほとんど感じられない。よくあれで勝てたもんだ。そのあたりはさすが宇宙人。

だからなおのこと、不思議。なぜこんなに神懸かった演技が、この絶不調シーズンで生まれたのか。スケートの神様が、ただ気まぐれを起こしただけなんだろうか。

あれからジェーニャを観すぎたせいで、実はよく分からなくなっちゃったんだけど、2009年3月早朝、私はこの演技の何にそんなに心を動かされたんだっけ? と改めて考えてみた。

まず、これほどまで常にフリーレッグが美しい演技は観たことないと思った。次にキャメルの精緻さに心を奪われた。そして、ゆったりと舞っているように見えるのに、とんでもないスピードだ、と驚いた。スケーティングもスピンも。動きに一切無駄がなく、すべてがゆったりと流れていく。軸が極細に締まったジャンプも美しいんだけど、正直、ジャンプの凄さは後から気づいたぐらいだ。まるでジャンプが添え物のように。

ジェーニャはこのプログラムを滑る時、「いつも天上のニジンスキーと交信しようと試みている」みたいなことを言っていたんだっけ。すべてにおいて感覚的で、スピリチュアルな発言も多い人だ。確かにこの演技では、本当に何かよく分からないものが、降りてきているような気がしないでもない。…ただ、それは演技が終わって0.5秒ぐらいで、パッといなくなってるようだけど。

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コメント

おはようございます。わー ニジンスキーだ!
゜.+:。(*´v`*)゜.+:。


私はジェーニャは見た目的に(?)勝手に合理的で現実的な人だと思ってたので、最初に彼が迷信深いと知ったときには少し驚きました(゚0゚)

「滑るときいつもニジンスキーの魂と繋がろうとした」発言もそうだったし、「もう駄目と思ったときに見えない手がコケないように支えてくれる」発言とか。

何かに取り付かれたように、とかキチガイのように、とか形容されてたプルさんだけど、本当に神がかり的な人だったとは;:゙;`(゚∀゚)`;:゙

大好きなニジンスキーの高画質版、ありがとうございます!
コレを見始めると、もう何度でも見ちゃうんですよね~。最初の頃なんか、何コレ? 何コレ? って感じで、誰か止めてくれ~みたいな(笑)。だから、Emizhenyaさんが「どうしてこんなに惹かれるのか?」って考える気持ちわかります。
この時のジェーニャの演技は、最初から最後まで完全に音楽と一体化していて、全くズレとかブレがないですね。見ている方は、息をつく間もなく最後まで持っていかれてしまう。スケートは、バレエと違って(当たり前ですが)どんどん滑っていってしまうので、ほんの少しのタイミングのズレがあれば、もう次の振り付けは音楽とはズレていってしまうものだと思いますが、この時にはそういうことが一切なく、しかも一つ一つの技やステップが完璧。ニジンスキーの振りつけ、色々なヴァリエーションを見ましたが、この振付が音楽を一番表現しているように思います。この時のこの演技は、100%完成されてしまっていて修正すべき所が一つもないように思います。まったく隙がない。(おまけに本人の美しさも完璧。5.9つけた人はどこで点を引いたのか知りたいです)
これを見ると、「神様」ということを考えてしまいますよね。普通、人間には完璧ということはないのだけれど、もし完璧というものがあるとしたらコレだよ、と神様が差し出したもの、それがプルシェンコのニジンスキーだと思うくらいです(大袈裟すぎでしょうか?)。でもなんで、ロシア国内選手権で……? なぜこれが、オリンピックや世界選手権やヨーロッパ選手権などの大舞台ではなく、国内選手権だったのかな? それこそ、神のみぞ知るですが……。
あと、この時のジェーニャは、最初のコンビネーションジャンプが決まっても、いつもみたいにガッツポーズとかしてなくて、最後に至るまでずっと演技に集中してますよね。Emizhenyaさんや茸の女王さんのおっしゃるように、この時本人にも「降りてきた」感があったのか知りたいですね。でも、その神のご降臨は、Emizhenya さんのおっしゃるように、演技の最後に切れたのが表情でわかります。演技終了ちょっと前から、いつもの明るく気軽なあんちゃんぽい(←失礼な!)プルシェンンコになっています。
ところで、高画質になったせいでわかったのですが、動画の前半2分13~14秒くらいのところ、ジェーニャの背景にあるリンクサイドの一番前にタラソワおばちゃんがいて、「おお!」って顔でかぶりついてます(驚きのあまりか、ちょっとハニワになってます(笑)遠目だからかもしれないですが)。さらに、終わりの方の3分20秒~21秒のビールマンのあたりで、ミーシン先生が銅像に……。この演技を生で見た専門家は唖然としたことでしょうね。ドしろーとの私をもハニワにしたんですから……。
ああ、これを生で観たかった! でも高画質になっただけでもありがたいです! 同時代に生まれたことにも感謝!!
(大好きなあまり、またしても長くなってスミマセン)

わ。高画質版。ありがとうございまっす!
母ぴがド素人なりに、「これはえらいもんを見てしまった」と呆然となったのが、これでした。何かが憑いてますね。スポーツとか芸術にはこういうふうに何かが降りてくる場面っていうのがあって、だから、わたしは夢中になるんだなあって思います。

ご来店&コメントありがとうございます!

>茸の女王様
不吉なたとえで申し訳ないんですけど。ジェーニャを見ているとたまに、かつて私がこよなく愛した、F1パイロットの故アイルトン・セナをふと思い出すことがあります。お国柄も家庭環境も、全く対照的なおふたりですが。セナは競技中の神との遭遇体験をかなり具体的に言葉にして、物議を醸したことがありましたっけ。
ジェーニャはインタビューで宗教観について聞かれると「個人的なことだから」と、決して明かそうとはしませんよね。もしかしたらこれって、本当に神様から日々様々な啓示を受けていて、全部明かしたら社会生活に差し障りがあるから…っていう意味じゃないかと。最近上がってくる自伝の翻訳から、思わずそう深読みしてしまう今日この頃。

>ぐりしぇんこ様
ぐりしぇんこさんの、ニジンスキープロへの愛に感銘を受けました。「誰か止めてくれ~」って(笑)…いや、私もまさにその通りだったから、本当によく分かります! 
たった数センチ角のPCモニターの中で繰り広げられる世界に、ここまで引きずり込まれるなんて。「何か秘密があるだろう」としか思えなくなりました。
この動画の最後に、タラソワさんが、極力平静を装いつつ引き上げていく姿が、観るたびに印象的です。「プルシェンコは100年に一度の選手」とジェーニャを褒めたのは、この時だったかな? 彼女は本当に、フィギュアスケートが好きなんだなあと思います。

>母ぴ様
選ばれし者に、ある瞬間だけ降りてくる何者かがあって。しかも受け手に準備ができていなければ、あっという間に過ぎ去っていってしまう。
そんなこと考え出すと、このニジンスキーも特別なものに見えてきます…。

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