名プロになったよなあ。
2010 Art on Ice. Evgeni Plushenko
もう結構前の映像だけど、3月のArt on Iceのタンゴ・アモーレ。やっぱりこの薔薇衣装、好きだなあ。ユーロ~OP仕様も素敵だけれど。
ショーには端正な3-3が似合うけど、3Aはきっちり飛ぶのね。そして、シンプルだけど美しい照明の中で、ジェーニャの艶っぽいこと。片時も目が離せない。
しかし、タンゴ・アモーレは凄いプログラムになったもんだ。ジェーニャの復帰に誰もが半信半疑だった頃からショーナンバーとして滑っていたけど、あれとは全く別物だ(もちろん、あれはあれで好きだったけど)。これほどまでに研ぎ澄まされるとは。
オリジナルのショーナンバーでオリンピックを闘うことに関して、多くのファンは不安を感じていたと思う。私自身もそう。だけど結局、彼はマートンから授かった「お気に入り」を最後まで貫いて、限りなく金に近い銀メダルまでたどりついてしまったんだから。あんな超アウエイのオリンピックで。
もちろん、現行のレギュレーションの中で、最大限に効率を極めたプログラムじゃないことは分かってる。立場が違えば、「詰めが甘い」としか見られないかもしれない。しかしこの動画みたいな、言いようのない凄みを見せつけられると、これほど今のプルシェンコにふさわしいプログラムはないんじゃないか、と思う。
ジェーニャを疑って悪かった、ごめんよ。
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タンゴ・アモーレを初めて名プロだと思いました(ジェーニャ、ごめんよ)。
そっかぁ、こういうプログラムだったのかぁ…斬新すぎて、凡人の私は置いて行かれただけだったのかも…五輪から2ヶ月経ってようやく追いつき始めたのかも…そんなことを思いました。
emizhenyaさん、動画のUP本当にありがとうございました!
投稿: eco | 2010年4月16日 (金) 22時15分
emiさん、こんにちわ。
高画質のショーの動画、自分ではなかなか見つけられないので有難いです。
タンゴ・アモーレ、私もシーズン最初はこれでオリンピックを戦うのは正直不安だったんですが、シーズン終了時には「これぞプルシェンコ」という良いプログラムだと思うようになりました。少し愁いを帯びたタンゴのメロディが大人の男性の魅力で素敵ですよね。
ただ、ショーのタンゴ・アモーレを見ると氷上のダンサープルシェンコの本領発揮で、新採点のシステムではプルシェンコの魅力を殺してしまう面があり(特にステップ)、残念でたまりません。あの魂の叫びのような熱いステップをまた競技の中で見たいと思うのは贅沢すぎますかね・・・
投稿: 花六花 | 2010年4月17日 (土) 13時57分
ご来店&コメントありがとうございます!
>>eco様
ご無沙汰しております!
改めて振り返ると、ここに置いている動画の多くが試合のもので、「結局私はショーよりコンペの演技が好きなのだ」と自覚してるんですが、この動画にはいろいろな意味で圧倒されてしまって。同じ演目にもたぶんいろんなパターンがあって、これはリンクも広いし、ジャンプとスピンを落とした以外は、かなり競技プロに近いっていうこともあるんですけど。ecoさんと一緒です。「そっかぁ、こういうプログラムだったのかぁ」って。
ロステレコム杯で初めて生で観た時も、その迫力に圧倒されましたけど。あれからもっともっと凄くなったんだなあと。ああ、うまく言えません。
怪鳥パタパタ、指舐め、エアタンゴ。最初から存在する、そんな要素が全部そのまま生きてるんだな。そんなところもジェーニャらしいな、なんて思っています(笑)
投稿: emizhenya | 2010年4月17日 (土) 23時33分
>>花六花さま
シャンパンをポンッと開けて、女の子をいっぱい侍らせて…っていうののどこが「全ての女性に捧げるプログラム」なんだ! と突っ込みたくなったこともありましたが(笑)。おっしゃるように、これぞプルシェンコという仕上がりになりましたよね。この動画はラストが大好きです。最前列の年配のお客様がみんな嬉しそうで。きっと、間近で観るジェーニャの決め顔に思わず笑みがこぼれちゃったんでしょうね(笑)。
…彼の昔の競技プロって、凄いんだけど何だか笑ってしまうようなところがありましたよね。花六花さんの言うような、何かに憑かれたようなステップも魅力のひとつで。今のルールではその辺が画一的になってしまうのが淋しい。でも、ソチまで続けるという目標が可能になれば、あの人のことですから。今のルールで新しい境地を開いてくれるんじゃないかって期待してるんですが。どうでしょうか。
投稿: emizhenya | 2010年4月17日 (土) 23時54分
素晴らしい動画を 本当にありがとうございました!
3月のArt on Iceとのこと。
ワールドに向けてこのプログラムを研ぎ澄ましてきたのだなぁと痛いように感じます。
emizhenyaさんはラストがお好きなんですね。
私は前半が好きです。
冷たい熱さが感じられて。
「なんで、OPにこのプログラム?(怒)」
と思い続けていた私も ecoさんのおっしゃる通り
「そっかぁ、こういうプログラムだったのかぁ」
と納得。
本当に よいものを見せていただきました。
投稿: effect | 2010年4月18日 (日) 22時01分
>>effect様
こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですね。この演技はショーではあるけれど、ジェーニャが決して気持ちを切らさずに、ワールドへ向かっていたのが感じられますよね。ちょっと切ないですが、つくづくこの人は凄いなあと感じてしまいます。
前半の、秘めた情熱を感じられる滑りもいいですよね!。ジャンプもさらりと跳んでしまうけど、それでいて観る人を釘付けにするような。
昨日某所で来シーズンの休養を思わせるインタビューが出て、少し騒然となっていますが、どうなるでしょうね…。4年後まで競技を続けることが自分の運命だと本気で思っているのなら、今は十分に休んで欲しい、そう願ってやまないんですが。
投稿: emizhenya | 2010年4月19日 (月) 01時50分
はじめまして。私もバンクーバーオリンピック後、しばらくしてから急激に中毒みたいにジェーニャにはまってしまった大幅な遅刻組です。タンゴのプログラムはどれも好きですが、この動画はとても洗練されていて絵画的でとっても素敵です。2分14秒ぐらいからの演技がとくに好きです。キレがあり中性的で大人のエロスも感じさせる最高に美しいタンゴだと思います。ジェーニャの応援にたくさん行かれて素敵ですね。行くことのできない沢山のファンの方たちの分も、一杯楽しんで一杯応援して来てくださいね。また時間があればブログにアップしていただければとてもうれしいです。これからもよろしくお願いいたします。
投稿: Acrab | 2010年5月13日 (木) 10時18分
>Acrab様
コメントありがとうございます!
こんな怠惰なブログ主で本当にすみません、せっかく大切な後輩が来てくれたというのに。と、先輩風を吹かしたりして(笑)。このタンゴ、本当に素敵ですよね。
古くからのジェーニャファンと同じように、大局的な目で見れば「勝負曲はオリジナルじゃない方が」「一度でイイから正統派プログラムを」「クラシックの●●はピッタリだと思う」うんぬんかんうん。一緒になっていろいろ言いたくなりつつ、ずっとこのタンゴを見守って来たんですが。とどのつまり、ジェーニャは、タンゴ・アモーレを愛してる。それがよく分かりました、これを観て。
更新すっかりサボってますが、そろそろ心を入れ替えますので、またぜひ遊びにいらしてください。お願いお願い!(笑)
投稿: emizhenya | 2010年5月18日 (火) 02時20分
先輩!メールに気がついてくださってありがとうございます(笑)。
バンクーバーの時はジェーニャの演技をまともに見ていない私です(泣)。
確かバンクーバーも終わり、再放送のエキシビジョンの時、初めて真剣にプルシェンコと認識して演技を見たように思います。独特の強い表現をする人だなと興味を持ち、ニジンスキーにたどり着き、現在に至っています。いつかライブで彼のスケートを見るのが夢です。emizhenyaさんの文章好きですよ。一緒に旅してジェーニャを応援しているような気持ちになります。またゆっくり書いてくださいね。
投稿: Acrab | 2010年5月19日 (水) 14時49分
>>Acrab様
本当にありがたいコメントいただいていたのに。ちゃんと読んでいましたよ。罪深い私をお許し下さい~。
バンクーバーのEXからというAcrabさんのような方が、おそらく今最もフレッシュなファンではないかと思いますけど(笑)。ピークを過ぎても成長を続け、いつどこを切っても、どんな角度からでも、あっという間に人を魅了するジェーニャはやっぱりすごいなあと思います。
投稿: emizhenya | 2010年6月 8日 (火) 21時44分