ヤグディン

夢を叶える年になれ。

2010年元旦。ミレニアムからもう10年たっちゃったんだ、うは。

…などと、新春から自分の歳を嘆いても仕方ない(笑)。あけましておめでとうございます! まず、みんなが健康で幸せに暮らせる一年になりますように。また素敵な人に出会えますように。そして、ジェーニャの脚が良くなって、しっかり練習が出来て、プログラムが格好良く仕上がりますように。欧州選手権、バンクーバー五輪のの舞台に無事立つことができますように。そして、納得できる演技が出来ますように。クワドも跳べますように。…えーと。ずいぶん多いな(笑)。贅沢すぎるとバチが当たりそうだから、この辺でやめておこ。

お正月は賑やかなバラエティ番組が似合うということで(こじつけ)、大好きな、ロシアのアイスダンス番組の動画。いつの間にか知らないうちに、ニコニコ動画も外部プレーヤーでブログに貼れるようになってて驚いた。

ジェーニャ&スルが司会を務める番組で、ヤグディンがタレントさんとペアを組んで演技。6:00ごろから始まる、ジェーニャとタラソワの攻防と、それを前に困ったように目が泳ぐヤグの顔(with猫メイク)がおかしすぎて、観る度に大笑いしてしまう。ヤグは本当にイイヤツだし、出演者もみんな可愛すぎる! 日本ならマジで空気が凍りそうだけど……いいなあ、ロシアは。ゆるくて(笑)
眉間にしわを寄せても、困難の総量が減るわけじゃなし。だったら、楽しく行かなくちゃね。 というわけで、今年もよろしくお願い申し上げます!

アリョーシャの写真が重いよ。

もう出て4年以上経つけど、今更ながら読んでみた。

「オーバーカム」byアレクセイ・ヤグディン

51p4tt8pewl_sl500_aa240_

…重かった。いや、内容じゃなく本が。全編写真集ばりのいい紙で、実際にヤグのポップスターみたいなスナップがたっぷりだから、1日で読み終わるボリュームにしてはずっしり重くて、電車で読むのにちと辛かった。これはいわゆる普通の翻訳本じゃなくて、もともと日本から企画を持って行って作ったものなのね。だから作りがアイドル本っぽいのか。田村明子さんって、本当にヤグが好きなんだ。

まず思ったのが、ヤグディンって本当に率直で、愛すべきキャラだなあということ。

周囲との軋轢や度重なる故障、ジェーニャとの激しい戦いと、本当に濃密で壮絶なスケート人生が描かれているんだけど、その語り口はあまりに飾り気がない。というか読んでいるほうがハラハラするほど正直だ。 ミーシン先生やロシア協会に抱いた疑念や確執を、そこまで赤裸々に話してもいいのか? うーん、いいのか。これってロシア人気質か、ヤグ気質なのか。

「エフゲニーはロシアのゴールデンボーイ、そして僕は異端児の黒い羊」みたいに悪ぶる姿はまるで、愛情に飢えて地団駄を踏む小さな男の子のようで、かわいらしく感じてしまう。そんな純粋さとパッションがすべて、ヤグの扇情的な演技に通じているんだろうな。読んでいてとても面白い、よくできた一冊だと思う。

ただソルトレイク五輪SPで、ミーシン先生がジェーニャを置いてキスクラから去ったという、明らかに事実と違う記述もあることだし、当然ながら真実ばかりが描かれている訳ではないだろう。それに立場が変われば、ものの見方も180°変わるはず。ジェーニャのバイオグラフィーで、そのあたりに触れたものってあるのかな。寡聞にして知らない。でも、結局ヤグに対して永遠にリベンジができなくなったジェーニャにとって、その頃のことを詳細に残すっていうのは、あまりに辛い作業かもしれない。というかもう、どうでもいいのかもしれないな。ヤグと違って、ジェーニャのキャラじゃない気もする。

いずれにせよ、まばゆいばかりの光を放ったヤグプル時代の第一の立役者は、ミーシン先生だということが、改めてよく分かった。罪作りな人だ。

ところでジェーニャを追いかけ始めた最近になって、ソルトレイク五輪前後に彼に対する北米マスコミの強烈なバッシングがあったことを知り、少しショックを受けた。同時多発テロ直後の、異様なナショナリズムの嵐が吹き荒れているところに、「プルシェンコ=ソビエトシステムが生み出したサイボーグ」 「ヤグディン=西側の新天地へ飛び出したフロンティアの象徴」みたいな図式ができていて、そこにミーシン先生が油を注いだ、と(笑)

19歳のジェーニャは、五輪で負けたのと同じくらい、そのことで傷ついていたと聞くと、7年も前のことなのに本当に切なくなる。

でも。そんな選手生命にも関わる心身のダメージから立ち直り、「ヤグがいた頃の方が、プルシェンコらしかった」などと、詮無きことを言われ続け、それでも「勝って当たり前」の状況の中で孤高の王座を守り。体に何度もメスを入れ、一度は諦めかけたオリンピックの金メダルを淡々と手に入れた。そしてモラトリアムで一部ファンの心を萎えさせて(笑)、今再び、とんでもなく大きなリスクを取ろうとしている。

それこそヤグの自伝に負けないぐらい波瀾万丈、ドラマチックだ。十ウン歳も年下だけど、私はそんなジェーニャを、心の底から尊敬しているよ。

Once Upon a Time in Japan 後編。

2001GPF スーパーファイナル ヤグVSプル
後攻 ヤグディンの巻~恐怖のキスクラ (音量注意)

よく知らないが、ヤグは怪我でもしていたのだろうか。お手つき以前に、本来のスピードも切れもない気がする。でもジェーニャが勝ちなのは変わらないけどね。

プログラムの個性もあるけど、まさにダンサー対アクターだ。点を得るためのアプローチが同じ競技と思えないほど違うふたりが、凄まじい高みでしのぎを削っていたなんて。確かに奇跡だったかもしれない。当時のジャッジはさぞ大変だったろう。いいや、楽しかったろう。だってこんな勝負を間近で観られるなんて、ものすごい役得だ。うらやましい。

それにしてもこの花のキスクラ、一見少女漫画みたいだけど、二人の間の空気が怖いよ!!つるかめつるかめ。よく隣同士に座らせたな。すぐ近くにミーシン先生もいるしなあ。ヤグの言葉に苦笑する場面はかわいいけど、海外の放送では、ヤグがうさじいでふざけている間の、ジェーニャの能面みたいな表情が抜かれていて、本当にコワカッタ…。ネタも満載で(笑)、とにかくエキサイティングな時代だったんだなあ。

このシーズン、ヤグディンを圧倒したジェーニャはワールドも初制覇して、まさに飛ぶ鳥をも落とす勢いで、オリンピックシーズンに臨むわけだ。だけど…人生って分かんない。

何だか神様にでもなった気分。でも、もしそうだとしたら…神様ってツマンナイ。ドラえもん、お願いだからタイムマシーン出しておくれよ。

最近のトラックバック

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31